コーヒー豆生産国ランキング (その1)

前回の記事で、コーヒーは主にコーヒーベルト(赤道の南北25度)の範囲内の国で生産されるとお話ししました。

その範囲に含まれるのは、中米、南米、カリブ海諸島、東南アジア、アフリカの国々ですが、コーヒーの生産国よりも日本ではコーヒーの銘柄の方がよく知られているかもしれません。ブルーマウンテン、キリマンジャロ、モカ、マンデリン等、聞き慣れた銘柄は数多くありますが、その生産国は割と知られていないことが多い気がします。

今回はコーヒー生産において重要な役割を果たしている国々について解説していきたいと思います。まずは生産量の多い国をランキング順に紹介していきます。

第5位 エチオピア
アフリカの東部に位置するエチオピアは「モカコーヒー」として知られる生産国です。中でもハラー地区やイルガチェフ地区のモカが有名です。

エチオピアのコーヒーは酸味や香りに大きな特徴があり、そのフローラルな香味は「モカ香」と呼ばれ、唯一無二の存在として現在でも多くのコーヒー愛好家に支持されています。

過去の記事【コーヒー豆の品種】において、モカコーヒーはイエメンのモカ港が由来であると書きましたが、実際イエメン産のコーヒーもモカ(正確にはモカマタリ)と呼ばれます。コーヒー豆が世界で初めて発見されたエチオピアと積出し港であるイエメンがモカコーヒーの産地と覚えておいて下さい。

第4位 インドネシア
東南アジアのインドネシアは、イエメンのモカ港からコーヒーの木が送られた初めての国であり、歴史的にも大変重要な生産国であると言えます。

知名度の高い「マンデリン」はスマトラ島で栽培されており、滑らかな苦味と深いコクが特徴な為、深煎りにするとその魅力が最大限発揮されます。スラウェシ島の「トラジャ」や「カロシ」にも特徴的な風味があり、根強い人気があります。

第3位 コロンビア
南米コロンビアのコーヒーは誰もが口にしたことがあるくらい、日本では一般的なコーヒーであると思います。甘い香りが特徴で、酸味やコクがしっかりした風味である為、浅煎りでも深煎りでも十分その個性が生かされる万能型のコーヒーと言えるでしょう。

コーヒー生産に適した高標高な山岳地帯が多いこと、そして赤道直下であるため、通年を通してコーヒーが栽培可能であることなど、まさにコーヒーの楽園と呼ぶにふさわしい国だと思います。

次回はトップ2とその他の有名生産国を紹介していきます!