コーヒー豆のパッケージについて
コーヒー豆の包装には様々なタイプがあります。当店で使用しているような、紙製の簡易パッケージや、スーパーで陳列されているような特殊フィルムを使用したものが現在の主流となっています。
今回は、パッケージについて皆さんが持っている疑問をQ&Aで解説していきたいと思います。
Q1.紙製とフィルム製はどんな違いがあるの?
A.適切に包装されたフィルム製パッケージは、劣化要因である「酸素・水分・光」からコーヒー豆を保護することができます。紙製は劣化要因からの保護性能は低いのですが、コストパフォーマンスに優れているため、現在でも特に自家焙煎店では広く利用されています。
Q2.MEETS COFFEE ROASTERSではなぜ紙製パッケージを使っているの?
A.コーヒー豆を劣化要因から保護する必要があるのは、長期に渡り保存する場合に限られます。当店では焙煎して間もないものを販売しており、短期間で消費されることを想定しているため、一部商品を除いて、保存性の高くない紙製を採用しています。
逆にスーパー等で販売されている商品は、製造日から消費されるまでに数ヶ月程度を要する事が想定されているため、品質劣化を抑えられるフィルム製が主流となっています。
Q3.保存性が一番高いのは真空パッケージ?
A.それは一概には言えません。真空にするのは恐らく酸素を除去するのが目的だとは思いますが、コーヒー豆はパッケージ内の酸素濃度を1%以下にしないと酸素による劣化は防げないという特徴があります。
酸素を1%以下にする方法は、窒素ガスをパッケージ内に吹き付けて酸素を追い出し、密閉する方法(不活性ガス置換包装)、若しくはパッケージ内に脱酸素剤を封入する方法のいずれかです。よって真空処理の有無よりも、脱酸素処理が適切に成されているかどうかに着目すべきでしょう。
Q4.パッケージが膨らんでいることがあるんだけど、異常ではないの?
A.焙煎後のコーヒー豆からは多くの炭酸ガスが放出されます。よって密閉されたパッケージでは膨らみが目立つことが多々ありますが、それは普通のことと考えていただければ大丈夫です。
フィルム製パッケージでは放出される炭酸ガスにより包装が破裂しないように様々な工夫がされています。代表的なものが「バルブ」で、パッケージ内部の炭酸ガスを外に放出し、外部の酸素や水分を遮断するという機能を持っています。スーパー等で販売されている多くの商品にはこのバルブが取り付けてありますので是非チェックしてみてください。
コーヒーのパッケージには使用用途に応じて様々な工夫がされています。できる限り美味しいコーヒーを味わっていただくために高性能なパッケージが開発され、現在では風味の良いコーヒーが手軽に味わえるようになってきました。
普段はあまり気にすることは無いパッケージにも、製造者の様々な思いが込められていることを知っていただけるとありがたいと思っています。